空調服のファンが汚れる主な原因
作業環境に漂う砂や粉塵などの空中粒子が空調服のファンに付着することが主な汚れの原因です。ファンは外気を吸引する際、不可避的にこれらの粒子も一緒に取り込むため、ファンには細かな粒子は通過しやすいものの、大きな粒子は通過せずファンに蓄積します。この蓄積が進むとファンモーターの故障やバッテリーの早期劣化を招き、衛生的にも問題が生じるため、定期的に清掃することが重要です。
異なるメーカーによるメンテナンス手順
空調服のファンメンテナンスは、主にファンの取り外し、清掃、そして取り付けという3つの基本ステップに分けられます。最初にファンの接続ケーブルを外し、空調服の内側にある固定リングを解除します。これによりファンが取り外せるようになりますので、指定された方法で清掃を行ってください。清掃後はファンを元の位置に戻し、固定リングでしっかりと固定した後、バッテリーと再び接続することで作業は完了します。ただし、ファンの取り付け方法や洗浄の可否はメーカーによって異なるため、使用している空調服のブランドに準じた手順で行うことが必須です。各メーカーからの正確な指示は、製品付属のマニュアルやオフィシャルウェブサイトに記載されています。
ファンのメンテナンスを減らすにはファンフィルターが便利
空調服用フィルターの必要性
ファン付き作業服にフィルターが求められるのは、主に以下の理由からです：
- ファンの長寿命化
- チリ、草木、虫などの吸引防止
空気中の微粒子や異物を吸い込むと、ファンの損傷や機能低下の原因となります。フィルターを使わない状態で使用を続けると、空調服自体の効率低下や故障へとつながります。フィルターを利用することで、これらの異物の吸入を抑え、装置を保護しながら機能を維持することができます。
ただし、フィルターの装着により空気の流れが弱まる場合があります。そのため、送風効率を保つために出力調整が必要になることもあります。
空調服用フィルターの種類
空調服には様々なフィルターが存在しますが、主要なものは以下の三つです：
- 粉塵フィルター
- 金属フィルター
- 保護ネット
粉塵フィルターは特に解体工事や工場作業などで有用です。これは、グラスウールや鉄粉などの吸い込みを防ぐために設計されており、使い捨て可能で取り扱いも簡単です。
ポチップ
金属フィルターは、特に火花の飛び散る作業場でファンを保護するために用います。メッシュタイプで風量の減少を最小限に抑えることができます。また、取り付けや取り外しが手軽に行える点も魅力的です。
保護ネットは、木の枝や草木、虫などを防ぐために使用されます。様々なシーンで活躍し、空調服と同時購入がおすすめです。複数枚セットで提供されるため、摩耗してもすぐに交換可能です。
ポチップ
フィルターの活用シーン
空調服のファンフィルターは、建設現場、土木作業、溶接作業など、多岐にわたる職場で必要とされます。これらの環境に応じて、粉塵フィルター、保護ネット、金属フィルターを適切に選択し使用することで、ファンのメンテナンス回数を減らし、長期的に空調服を保護することができます。
ファンの寿命に気づくサイン
ファン付き作業服のファンとバッテリーは、一般的に2〜4年が使用期間とされています。大事に使っていても、バッテリーの充電持ちが悪くなる、ファンの汚れが硬化する、羽根が損傷して回転しなくなるなど、消耗は避けられません。これらの兆候が見られるようになったら、安全性を確保するためにも新しいファンやバッテリーへの交換を検討する時期かもしれません。
適切な交換部品の選び方 新しいファンやバッテリーを選ぶ際は、使用している空調服と同じメーカーの製品を選ぶことが重要です。異なるメーカーの製品を使うと、サイズや仕様の不一致により、機器の機能不全や予期せぬトラブルが発生することがあります。ファンやバッテリーの寿命は通常、空調服本体とほぼ同じであるため、ファンとバッテリーだけでなく、服自体も同時に新しいものに更新することがおすすめです。
